読んだ本のレビュー
「体がよろこぶ! 「効く」漢方の正体」惠木弘
漢方、生薬の卸業をやられているようです。
以前、城西国際大学 薬学部の漢方の講義でゲスト講師として来られた惠木先生
4〜5年前にすでに80代くらいの方だった印象。
惠木先生ご自身が現在は会社の経営などなどやられているのかもしれないけど
もともとは臨床の現場で患者さんを相手に漢方を出していた経験をされている
この著作を読むとそのことがひしひしと伝わってくる
しかも、傷寒論、金匱要略などの古典を元にした、古方の知見を持っていらっしゃる
印象的なのは桂枝茯苓丸の薬味に対して
温、寒の尺度で解釈を与えいてること
同様に当帰芍薬散についても、寒熱に注目している
証がどうのこうの述べるよりも、実感を伴いやすい、五感でイメージしやすい
暖かい、冷たいということに絞って書いた方が伝わりやすいのかもしれない。
あとは、五苓散とか補中益気湯とか柴胡桂枝乾姜湯とか古方だけでなく
市井のクリニックのドクターもエキス製剤で汎用する処方も解説されている
解説のレベルが今の自分にちょうどいいのもよかった
一般の方で漢方リテラシーが高い方にもちょうどいいと思う。
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